風が吹けば wind-driven 2004 8 3

 「風が吹けば桶屋が儲かる」という、「ことわざ」があります。
これは、風が吹くと、
砂ぼこりが舞い上がり、
盲人が増え、
盲人は三味線をひくので、
それに張る猫の皮が必要となり、
そのため、猫が減り、
ネズミが増えて、桶をかじるで、
桶屋が繁盛するという意味です。
 この話は、昔は、笑い話で済みましたが、
グローバル化が進んだ現代においては、笑い話では済まなくなっています。
 つまり、現代では、物事は連鎖していて、
関係のない事件でも、やがて影響がでてくるということを意味しています。
仏教的には、「縁起の理法」と言うのでしょうか。
 もちろん、昔でも、笑い話では済まされない事件が起きています。
1960年に起きたチリ大地震で発生した津波が、約24時間かかって、
太平洋を横断し、日本に最大5メートルの大津波となって襲いかかったのです。
これは、今では、チリ津波として、知られています。
津波の「グローバル化」は、昔もあったのです。
それにしても、こういう「グローバル化」は、敬遠したいですね。
 今では、津波だけでなく、
地球の反対側で起きた事件でも、あっという間に、ニュースで、世界中に伝わり、
少し、時間をおいて、その影響がでてくるのです。
 昔は、地球の反対側で起きた事件が伝わってくるのは、何日もかかり、
あるいは、通信手段が未発達で、地球の反対側で起きた事件が、
その国以外には伝わらず、その国で完結していた時代でした。
しかし、世界的な情報網の発達によって、そういう時代は終わったのです。
 それゆえ、株式投資には、一見、無関係な情報が、
このホームページには掲載されているのです。
 遠くで、小さなモニュメントが倒れても、やがて、大きな波として、やってくるのです。
今、現在、モニュメントが倒れて、すぐ、その影響が伝わってくる場合と、
「風が吹けば桶屋が儲かる」というように、
しばらく、時間がかかって、別のものに変質して、伝わってくることもあります。
 ですから、地球の反対側で起きた事件は関係ないと考えるのは間違いです。
その事件の影響は、やがて、形を変えて伝わってくるのです。
 だから、いろいろな事件を、「風が吹けば桶屋が儲かる」という方式で考えれば、
あるいは、別の言い方をすれば、原因結果の法則で考えれば、
将来、世界がどうなるか、見えるのです。
 これを、昔の人は、予言と呼んだらしいですが、
現代では、将来予測、将来分析とも言えます。
 さて、最近、私の家の近くでも、外国人を見かけるようになりました。
ここは、東京でもなく、何も、観光するところはありません。
ただ、都市部でも、緑が豊かで、空気がきれいです。
近くには、大きな風車があり、これが好きで、散歩に行きます。
これを、外国人は見に来たのでしょうか。
確かに、このようなものは、日本には、あまりないですね。
重い足取りも、風が吹けば。
 人工衛星による写真では、
東京という大都市に、荒川という大きな川が、流れ込んでいます。
私は、その川の上に位置するところに、住んでいます。
 この荒川の水源は、秩父という盆地の先にあります。
この秩父という土地は、自然が豊かで、農作物も豊かです。
この土地のワインは、おいしいと思います。
過去には、秩父事件という悲劇がありましたが、
この事件も、改革運動の一つとして考えています。
これは、日本全国から見れば、地方の小さな事件だったかもしれませんが、
この改革運動が、やがて、大きな運動として発展する「きっかけ」となったかもしれません。
風が吹けば。改革の風。
「秩父事件」
自由民権運動の一事件。
1884年(明治17年)11月、政治の根本的刷新を叫ぶ自由党員が、
窮迫した農民を動員して、秩父地方に起した蜂起。(広辞苑から)
 この文章は、昨年、このサイトに掲載したものを、
再構成して、掲載したものです。
































































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